有料老人ホームといっても、さまざまなタイプのものがあります。数ある選択肢の中から自分の条件に合った老人ホームを選ぶ際のポイントをご紹介いたします。老人ホームの選び方の基礎知識をここで学習しましょう。
以上の8つが老人ホーム選びの際のポイントになります。
また心身ともに快適で安心できる生活の実現のために、もう一度自分の「これから」を見つめなおして見ましょう。家族や友人とのつながり、住まいに対する思いや理想、趣味などと照らし合わせてこれからの自分の生き方を考え、「生涯を終える住まい」として納得できるホームの選択をしましょう。
有料老人ホームに入居する際には、決して少なくない資金を必要とします。
先々を見据えた資金計画を立てておきましょう。
有料老人ホームの建物の建設には、公的な補助はありません。
そのため、入居される方の入居一時金でホームは成り立っています。
入居一時金とはわかりやすくいうと、家賃の一括前払い金です。
入居者は入居一時金を支払うことにより、終身利用権と介護などの様々なサービスを受ける権利を取得します。
月額利用料にはホームの運営維持のための管理費、食費、水道光熱費、等の出費が考えられます。これ以外に電話料金、医療費、交際費や娯楽費等の費用も考えておきましょう。
85歳で下記の条件の施設に入居 95歳で死去の場合
| 入居金一時金 | 800万円 |
|---|---|
| 月額利用料 | 20万円×12ヶ月×10年=2,400万円 |
| 介護保険の一割負担 | 27,000円×12ヶ月×5年=162万円 30,000円×12ヶ月×5年=180万円 |
| 10年間の合計金額 | 3,542万円 |
有料老人ホームというと一昔前までは、保養地などの首都圏から離れたのどかな地域に建てられていました。しかし現在、介護がそれほど必要ない時期からホームに入居される方も多くなり、ご入居者の多種多様なニーズに応じ、都市型のホームや都市近郊型のホーム等も出来てきております。しかし、目先の利便性にとらわれるのではなく、「生涯を終える住まい」を念頭に置き、入居後の生活設計によって選択しましょう。
●家族の近く ●友人が近くにいる ●駅が近くにあり出かけやすい
●デパートや映画館などが近い ●周りが静かなところで
●残りの余生は温泉のある施設で ●空気のいいところで
●緑の多いところで ●病院の先生を変えたくないから地元を離れたくない
など、この他にも、ご自分の希望される立地条件を挙げて見てください。
みなさんはどのような設備のあるホームがご希望ですか?
それぞれのライフスタイルによって、必要となるものも様々ですし、たくさんの設備がある施設ほど入居金などの費用も高額になります。まずは希望する設備をあげて、ご予算と合わせて検討しましょう。
「自分の時間」をどのように過ごすかは居室の設備の充実にあるのではないでしょうか
●トイレ ●洗面 ●押入れ ●お風呂 ●キッチン など
快適な入居生活を送るためにも豊富な共用設備はありがたいものです。
●浴室(大浴場・個人浴室) ●食堂 ●理美容室 ●医務室
●談話室・会議室・相談室・和室・茶室 ●運動場・プレイルーム など
介護が必要な方はもちろん、健康な方でも、いざ介護が必要になったときにどんな介護設備があるのかをしっかりチェックしておきましょう。
●一時介護室 ●介護浴室 ●リハビリルーム など
有料老人ホームには必ず提携医療機関があり、入居者の健康管理や緊急時の医療対応などをしています。また毎日の健康をサポートする看護師のことも忘れてはいけません。入居者の生命にかかわる重要なことです。
快適な入居生活を送るためにも豊富な共用設備はありがたいものです。
ホームに入居するということは、部屋こそ個室であれ、たくさんの入居者との集団生活を行うことになります。
なかには、一人暮らしが長く集団生活には馴染めない、社交的ではない、など集団生活が苦手な方もいらっしゃるでしょう。
また、何十年と異なる生活をしてきた人々と一緒に住むのですから、気の合う人、合わない人がいるのは当然のことです。
自分の考えとは違っても受け入れる広い心をもち、できるだけ多くの付き合いを大切にしようとする姿勢が必要になることを心に留めておきましょう。
ただ、自分の心構えだけでは解決できない問題があることも事実です。
施設の方にお話を聞くと「派閥のようなものがあって…」ということも。
トラブルを避けるためにも、入居前にホーム内の人間関係を施設の方に聞いておくと良いですね。
また、入居者間の問題を施設側がどれだけ親身になって聞いてくれるのかも、良い施設かどうかの判断材料になります。忘れずにチェックしましょう。
また、同年代のお友達との交流が増えるという、集団生活だからこその利点もあります。
ホームでは季節ごとのイベントやレクリエーション等、入居者同士の交流をはかる機会もたくさんあるので、以下の項目もチェックしてみましょう。
●レクリエーションは豊富か ●サークルやクラブ活動の種類
●入居者同士のふれあい ●地域のボランティア参加の有無 など
ご入居後の生活は特に不満もなく、快適な毎日であることが理想です。
しかし、団体生活であることや、自宅ではないことなどから「もう少しこうしてくれたら…」という要望が多少は出てくるのが現状と言えます。しかし、毎日介護をするヘルパーや施設側にご自分の意見を伝えるというのは、なかなか気が重いものです。
そこで、入居者の意見・要望を伝える仕組みがあり、またそれに対し誠実な対応をしているホームは住みやすいホームといえます。
運営懇談会は入居者と施設側の意見を交わす大事な場となります。
厚生労働省の指導指針によると「施設長、職員及び入居者代表により組織する運営懇談会を設けると共に、入居者のうちの要介護者等についてはその身元引受人等に対し出席を呼びかけること。(中略)運営懇談会では、入居者の状況、サービスの提供の状況及び管理費、食費の収支等の内容等を定期的に報告し、説明すると共に、入居者の要望、意見を運営に反映させるよう努めること。」とあります。このような場がきちんと機能しているかも確認する必要があるでしょう。
オンブズマンとは、苦情の解決や適正運営のために第三者が監視する制度です。
公平・中立な第三者が施設を監視の対象にすることで「なれあい」を防ぎ、施設サービスが適切に提供されているかどうかを監視します。施設側がこのような制度を採用していると、より安心できます。
有料老人ホームは施設と入居者との契約になります。
信頼できる施設を選ぶためにも、どれだけ多くの情報を開示しているかは重要なポイントです。
また有料老人ホームは特殊法人により運営されているものもありますが、約75%は民間の株式会社などの営利法人の運営になります。そのため倒産の可能性も考えておかなければなりません。
入居前に以下の資料を集め、よく理解することが必要でしょう。
なお、「7.財務諸表」の開示は義務付けられてはいませんが、ご自分が入居しようと考えているホームの財務諸表はできるだけ見ておくことをお薦めします。
ホームによっては年間の収支が分かる損益計算書や貸借対照表なども開示してくれるところもあります。
入居を決める上で、施設の雰囲気や直接日頃のお世話をするヘルパー、またホームの主な決定をする施設長の人柄も重要なポイントになります。
そのホームの良し悪しを判断する上で、最も分かりやすいのが「雰囲気」です。
入居されている皆さんが笑顔でいきいきと生活していれば、そのホームは明るく暖かい雰囲気になりますし、逆に質の悪い介護を受けていたり、無味乾燥な毎日を送っていたりすると暗く重い雰囲気が漂うものです。
これはたくさんの施設を見学している私たちだけでなく、初めて見学されるという方も感じることができるでしょう。
施設長は施設全般の運営・管理に責任を持ち、経営理念やサービス目標の実現・達成をすすめるうえでのリーダーシップをとる、施設運営の舵取り役です。そのため、施設長の考え方、人柄も知っておきましょう。
●介護に対する考え方 ●入居者に対する接し方・考え方 ●仕事に対する姿勢